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2016年7月

2016年7月30日 (土)

隅田川花火大会

今年もお稽古などして、稽古場事務所から見ることが出来ました。


今までで一番ゆったり見れたような気がします。


どの花火も見事でしたが、花火コンクールの
クラゲと桜が心に残りました。


クラゲ

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番外編で、気になったものも


男の子、女の子

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ハート

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決して長い時間では無いのですが(時間や花火の数に規定があるのでしょうか)それがまた儚くて濃厚で。

各職人さんが自らの題したテーマに即して、ドラマチックにストーリーを打ち上げます。

職人さんの魂が、一回で打ち上がって、そして終わります。


どれだけの思いと気迫なのかしら…と。


そう思えばこそ、ドーンという音の腹への響き、パラパラと煌めく音への高揚で、益々花火を美しく感じます。


舞踊会に通ずる心を感じる、日本の夏の風物詩です(*^-^*)

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2016年7月26日 (火)

藤川流舞踊会 2016 終演

藤川流舞踊会、お陰さまで、無事に終える事が出来ました。

ご来場を賜り、また多くのメッセージや、遠方からのエールを賜り、誠に有り難うございました。

踊りを通じ出会った皆様と、踊りを通じ共に生きる喜びを謳歌したいとう、藤川流の心、踊りに流れるエネルギー、思いを伝承出来るよう、また来年50周年に向けて精進して参ります。

やはり、新曲浦島は大きかった。

やはり、関の扉は遠かった。

これまで以上に、古典作品に流れる真髄を見つめて、体を、心を、鍛練して行かねばと痛感しております。

また今年は、私の門下から四名のお名取が誕生し、それぞれが御披露目の舞台をつとめました。

50周年の口上で、初めて、私の取り立て名取の皆が並んでくれる日が来るのだと思うと、今から感無量です。

15歳で迎えた澄十郎の御披露目は、華やかながら、途方もなく膨大なスケールで、未知の不安と揺れる覚悟、孤独な気持ちしかありませんでした。

5年毎の記念会の口上を迎える度、その場所に座る責任、二代目のここに存在する意味、父の大きさ、控える諸先生方のお気持ち、後ろに並ぶ門弟陣の愛しさ頼もしさ、スタッフ陣の支え、会場の温かさ…年々深く浴びるようになりました。

来年やっと、家元となって15年。

その時の自分の隣に、改めて並ぶ気持ちです。

自分の本名で生きた年を越すのは、どんな感覚なのか分かりませんが、きっと確実に、何かの境界を越すのかなと思います。

名披露目いただいた当初から長いこと、紙に【二代目家元 澄十郎】と書いて背中にペッと張られたような、馴染まない後ろめたさがありました。

澄十郎として恥ずかしくないようにと躍起になりました。

澄十郎が私でごめんなさい。という気持ちもありました。

『今は、そうではない』

『二代目家元 藤川澄十郎です』


と、それだけを私自身から誇りと責任を持って言えるための、15年目に入ります。


その時を迎えるため、あと一年、日々、大切に歩んで行きたいと思います。

藤川 澄十郎

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2016年7月23日 (土)

【関の扉】ご観劇をより楽しんでいただくための粗筋

いよいよ明日、日曜日、浅草公会堂にて

藤川流舞踊会、本番となります!

お越し下る皆さまへ、より作品をお楽しみいただけるよう、明解な粗筋を書きましたので、ちょっとお時間いただければ嬉しいです(*^-^*)

さて、宗家爵応、家元澄十郎とで演じます、関の扉…歌舞伎の大作であります。

通しでは長すぎるスペクタクル長編作なので、凝縮された後半部を演じるのが今回。

ワクワクする要点を、まとめるならば

【天下の大悪党と、その男に恋人を殺された、人の心を持った桜の精霊の戦い!】


まずこの作品は、和風ファンタジーでして、とある天下分け目の大戦がある世が舞台。

そこで、宗家演じる大伴黒主は、この戦で天下取りを企む大悪党なのです。

どれくらい悪党かというと、我こそが神!天上天下!唯我独尊!これくらいには思っていそうな悪党ぶりです(主観)

雪山の関の扉に潜み、関兵衛と名乗り、関守に化けて潜伏しているのですが、国取りの期を狙ってスパイ活動をしている訳です。とても悪いです。

さて、この雪山…関の扉には、300年生きて狂い咲きしている、不思議な桜の木があります。

いつものように酒に興じる関兵衛。


今宵、この桜を斬って、炎にくべて祈りを捧げると、天下を取れるという占いを実行しようと斧を片手に、飲酒で大暴れの上、試し斬りにお琴をへし折り(酷い)、ついに桜に向かうとき!

スパイ活動で大事な印鑑のようなもので【勘合の印(かんごうのいん)】というものが、不思議な力によって宙に浮き、関兵衛の懐から桜の木に向かって飛んでいってしまいます。

不思議な力を目の当たりにし『この桜!怪しい!』と、ついに桜に斬りかかる関兵衛


と、桜の霊気に当てられて気絶してしまいます。

そのとき、桜の幹に登場するのが、澄十郎演じる、墨染という太夫。

この墨染こそ、この桜の精霊。

300年生きる内に人の心を持ち、人間界の花街で太夫として降り立ったのですが、安貞という人間と恋仲になった過去をがあります。


が、なんと、その恋人をこの大戦で敵に射たれて亡くしてしまうのですが、その敵こそ、この関兵衛なのです!!

敵をとりたい墨染は、人間の姿…太夫に化け『あなたを慕って里から関の扉までやってきた』と、関兵衛に近づきます。

と、関兵衛、怪しいと思いながらも、花街で遊んだ事が無いと言うので、墨染はまた力を使い、二人は花魁道中や、色町の遊びに興じる男女の真似事をして戯れます。

と、その仮想現実(バーチャルリアリティー)の世界で、忍んで逢瀬を楽しむ内に、女の浮気を疑った男が怒ってしまい、痴話喧嘩に。

と、揉み合った際に、関兵衛の懐から、墨染の愛した安貞の形見の、【血に濡れた片袖】が落ちます。

拾い上げて思わず泣き崩れる墨染。

と、何故泣くのだと問い詰める関兵衛に、ごまかすように

『これは片袖ではなく、よその女と契った【起請(きしょう)】ではないか!そっちこそ私の他に女がいるのか!』

と、仮想現実の女になりきって逆に問い詰めます。

起請というのは、今で言う男女の深い仲を約束する誓いの書のようなもので、そこまでいかないですが、婚姻届けのような感覚でしょうか。

『なるほど。起請だ。』

と、意味深に認める関兵衛に、ついに墨染の本来の怒りが燃え上がり、懐を掴み、怨み怨んだすえ悲しみに崩れます。

血濡れた片袖を見るほどに涙がこぼれて、いよいよ墨染も自分の心を隠してはおけません。

スパイ活動の証拠【勘合の印】を持っていること、安貞の形見の【片袖】を持っていることを並べ立て、関兵衛に、本名を明かせと詰め寄ります。

関守【関兵衛】は、かくなる上はと変化。

天下を狙う大悪党【大伴黒主】の姿になり、釜を振り上げます!!

対する墨染、安貞が大戦で兄を庇って矢を受けて亡くなった経緯を、片袖を愛でつつ涙ながらに訴え、ついに【桜の精霊】の姿に変身。


報いのほどを思いしれ!!


と、いよいよ、二人の戦いが始まります。

…さぁ、中々入り組んだお話ですが、内容がわかると沢山の伏線と掛け言葉とも取れる物語のあやが見事なスペクタクルな古典歌舞伎。


是非ともお楽しみ下さいませ(*^^*)

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2016年7月15日 (金)

本番まで10日

いよいよ、本番まで10日を切ります。


今年、私が踊らせていただきます演目は、どちらも、藤川の歴史を刻んできた、思い入れの深い作品です。


中でも【新曲浦島】は、御宗家が20代の頃に、舞踊家としての魂をかけて振りを付け、踊り継いで来た作品です。


残り10日。


言い訳せずに、自分の器と質に向き合うこと。


踊りの力ひとつで、体ひとつで、描く大海原。


どうぞ当日、ご覧いただけましたら幸せです。


お待ちしております。


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2016年7月13日 (水)

あしたラジオ【藤川澄十郎ゲスト回】7月13日24時 (ネット配信あり)

ラジオ日本【あしたラジオ】放送日が

7月13日(水)24時~(7月13日(水)夜中)

となりました。

30分にわたって、藤川澄十郎をゲストに迎えていただいて、様々トークさせていただきました。

是非とも宜しくお願い致します(*^^*)

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