藤川流舞踊会2009~舞台写真・ショーの部
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ところは京都、五条橋。
うら淋しい秋の夜。
源氏の御曹子、牛若丸、後の源義経は、母の言い付けを破り、預けられた鞍馬山を夜な夜な抜け出す日々を送っていました。
父の形見の笛を吹き、柳の下に佇んでいると…
鎧に身を包み、大長刀を担いだ大男が現れます。
武蔵坊弁慶。
五条橋に現れては、通る者を襲い、刀を奪い取るという、近頃京を騒がせている人物です。
弁慶は牛若を女と見紛いますが、腰の太刀に気付き、勝負を挑みます。
侮ってかかった弁慶。
ひらりひらりと軽やかに、飛燕のごとき牛若に翻弄されます。
ついには長刀を奪われ、降参。
牛若に感服し、名を尋ねます。
源氏の御曹子であることが分かり、何よりその神々しい有様に惚れ込み、ついに弁慶は牛若に頼み入り、主従の関係を結びます。
自らの生まれに悩み苦しんだ牛若は、ついに覚悟を決めて、鞍馬へ発ちます。
弁慶は、一生をとして仕える主君の姿を誇らしく見送ると、喜々として追いかけて行きます。
勇ましく二つ六方を踏む見せ場で舞台は最高潮を迎え、幕となります。
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ニ畳台は、獅子の住まう伝説の土地、清涼山の獅子の座を象徴しています。
太鼓や鈴太鼓で拍子をとりながら、愛らしく舞います。
やがて、清涼山に立ち込める空気が変わり始めます。
木陰に隠れる胡蝶の精たち。
静まり返る清涼山。
ただ、谷に落ちる露の水音のみが響き渡ります。
そして…
花道から、獅子に成り代わられた弥生こと、獅子の精が登場します。
荒ぶる獅子。
しばし眠りにつく間、再び胡蝶の精が登場。
起こされ目覚めた獅子は、戯れ遊ぶ胡蝶を追い回し始めます。
様々に振り分ける毛振り。
ニ畳台の上で、ついにラスト最高潮の振りに達します。
ラストは片足を上げ、獅子の座に納まり決めの型。
一時間にわたる歌舞伎新十八番「鏡獅子」、これにて幕になります。
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お茶の席から急に呼ばれたままの姿で、恥じらいつつ初々しく舞い始める弥生。
袱紗を使い、大奥での身の上を舞います。
厳しい規則の中でお茶を入れる御役目を仰せつかって過ごす毎日。
そして生まれた大奥での恋心、恋する殿方への思いを舞にのせます。
場面は変わって花の頃。
姫扇を使い、桜の川辺へ舞い散る様、田植の頃、四季折々の美しさを表現。
手踊りでは音頭を華やかに。
晴れぬ恋心に思いに沈む時、一羽のホトトギスがその愛らしい声と姿で再び明るい場面へと誘います。
再び姫扇の段。
そして二枚扇。
咲き誇り散り来る牡丹の花を、自ら牡丹の花びらになったように華やかに舞います。
高揚して行く舞は、一気に佳境へ。
能仕立てに格式高く。
鏡開きの儀に奉り上げられた、獅子の飾りと、伝説の獅子が住まうと言われている、清涼山の荘厳な景色、獅子や曼珠菩薩の現れる前兆を描きます。
締めとばかりに奉られた獅子頭に手をかければ、どこからともなく胡蝶が。
見とれる弥生の意に反し、手にしていた獅子頭に魂が宿り、胡蝶を捕らえようと暴れ始めます。
逃げ惑う弥生。
しかし、ついに獅子の力に引きずられ、花道へ消えて行きます。
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秋の会も終わり、藤川の集いも一段落。
改めまして、2009年、藤川流夏の本会、藤川流舞踊会の事を書きたいと思います。
昨年に引き続き、丸一日、舞踊会密着写真を撮っていただきました。
ご協力下さいました皆様、心から有難うございました!!
小雨降る、過ごしやすい日。
こちら、浅草公会堂にて本会は行われました。
開演前の舞台裏。
そして、お弟子さん方と、心を合わせます。
宗家の熱のこもった最後の指導。
開場前の客席にて。
舞台を見つめると、皆さんの頑張りが思い出され、そして、この場所に立たせていただける有難さに胸が熱くなります。
会場、楽屋には、沢山のお祝いのお花をいただきました。
そして、いらして下さった沢山のお客様。
温かい会が、いよいよ開演します。
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